丸顔なのか面長なのかなど、自分の顔の形を知っておくとメイクや髪型で理想のスタイルに近づきやすく、オシャレも楽しくなります。そこで今回は、美容クリニックの医師監修のもとセルフ診断できる「顔の形チェック」をご紹介。また、加齢によって変わってしまう顔の形をキープするための対策についても解説いただきます。
監修・取材協力:今泉 明子 先生(医療法人青泉会 今泉スキンクリニック 院長)
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丸顔なのか面長なのかなど、自分の顔の形を知っておくとメイクや髪型で理想のスタイルに近づきやすく、オシャレも楽しくなります。そこで今回は、美容クリニックの医師監修のもとセルフ診断できる「顔の形チェック」をご紹介。また、加齢によって変わってしまう顔の形をキープするための対策についても解説いただきます。
監修・取材協力:今泉 明子 先生(医療法人青泉会 今泉スキンクリニック 院長)
顔の形…輪郭は人の美しさを左右する要素であり、「輪郭を制する者は美を制する」ともいわれているほど。パッと見たときの印象の8割は、輪郭と目で決まるといわれます。そんな重要なパーツであるからこそ、自分がどれに当てはまるかを把握することで魅力を最大限に活かすことができるのです。
輪郭はおもに6タイプに大別できます。医師の今泉明子先生に簡単なセルフチェック方法を教えていただきました。自分がどのタイプに当てはまるのか知ることから始めてみましょう!
「顔の形チェック」の目安となるのが、縦と横の長さの比率と、額の広さやあごのラインです。セルフチェックにあたって、まずはスマートフォンで顔の正面の写真を撮り、写真加工アプリなどでグリッド線を引きましょう。
その後、おでこの生え際からあご先に「円」を描きます。円を描いた際の形や、はみだし具合(円からえらが角ばっているか)などを判断していくとわかりやすいです。
またグリッド線を引いた際のバランスの比率もチェックポイントとなります。詳しくはイラスト(図)をご覧ください。
なお、「顔の形チェック」はあくまで目安です。自分の顔の形(輪郭)を正しく把握したい場合は、医師に診断してもらうことをおすすめします。
広めの額にあごが尖りすぎていない程度にシュッとしていると「卵型」です。セルフチェックでグリッド線を引いた際、横線の比率が均等で、円を描くと輪郭が線に沿っている人が該当します。欧米では「オーバルシェイプ」といわれ、世界共通で美しいといわれる輪郭です。人に好かれやすく、愛らしい印象を与える理想的な形とされています。
卵型に比べて顔の縦幅が長いと感じる人は「長方形(面長)型」です。セルフチェックでグリッド線を引いた際、横線の比率が均等ではなく、眉下からあご先までの長さが2/3以上になる人が該当します。大人っぽく落ち着いた雰囲気があります。
耳の付け根から横に張りだしたように見え、あごがシャープで小さめの人は「えら張り(ベース)型」です。セルフチェックで円を描いた際、楕円になるものの、線から輪郭が出てえらが張っている人が該当します。意思が強い印象を持たれることが多くあります。
卵型よりあごのラインが丸みを帯びている人は「丸型」です。セルフチェックでは円を描いた際、円の形が楕円ではなく、円に近しい人が該当します。親しみやすく、愛らしい印象を与えます。
あごのラインが直線的で正方形に近い形の人は「スクエア型」です。セルフチェックでは円を描いた際、線から輪郭が出て角張っています。えら張り型と似ていますが、全体的に角張っていてあごの出っ張りが少ないことが特徴です。この顔のタイプも意思が強い印象を与えます。
卵型よりもハチ周り(ハチマキを巻く位置)がやや広めであごがキュッと引き締まっている人は「逆三角形型」です。
セルフチェックでは円を描いた際、楕円になるものの、線より輪郭が内側になる人が該当します。
落ち着いた大人な印象を持たれます。
「顔の形チェック」で自分の顔の形がどれに当てはまるか大まかに把握することができたのではないでしょうか。しかし、顔の形は年齢を重ねていくとともに崩れていくのをご存知ですか? 今泉先生にその原因と対策を教えていただきました。
顔の形が崩れてしまうのは、加齢によって肌の奥で変化が生じてしまうためです。具体的に挙げると、ほうれい線やゴルゴラインなどのしわが目立ったり、たるんだりすることで老けて見え、見た目年齢を上げてしまいます。
私たちの顔は、骨・筋肉・皮下脂肪(皮下組織)・真皮(皮膚)・表皮(皮膚)の5つの層から成り立っていますが、それぞれ加齢によって変化します。その老化現象による影響は複数の部位で同時に進行していき、顔の形が崩れていくのです。詳しく見ていきましょう。
まず顔の土台となる骨は、加齢によって骨密度が減少し、骨が縮んでしまいます。具体的に説明すると、こめかみや眼窩(がんか:眼球が入っているくぼみ)のまわりは広がり、頬・あごのまわりの骨はへこみ、痩せこけることで顔の形に変化が生じるのです。
また骨の変化によって、皮下脂肪や皮膚を十分に支えられず、垂れ下がり、たるみやしわにつながります。フェイスラインがもたつくなど、顔の形に大きな影響を及ぼしているといえるでしょう。
加齢によって皮下脂肪は量が減り、元の位置から移動(下垂)します。すると、おでこやこめかみ部分はへこみ、頬はこけて、頬骨が目立つようになります。
また、皮下脂肪が垂れ下がることで、たるみが起こり、輪郭のシャープさがなくなります。口周りの皮下脂肪の量が減ることでしわの溝が深くなったり、あごの先端が減少して長さも短くなったりと、輪郭にさまざまな影響を及ぼしてしまうのです。
一時期なクセで起こるものではなく、長年続けてしまった影響、経時的変化で起こります。噛む力も、たるみやあごのえら張りなどの顔の形に影響を及ぼします。左右どちらかに噛みグセがある人や寝ているときに無意識に食いしばりがある人は咬筋がこわばりやすく、かつ習慣化しやすいため、注意が必要です。
顔の形をキープまたは、崩れを改善させるための根本的な対策ではありませんが、一時的な対処としてメイクによって輪郭を整えることは可能です。
具体的には、「ハイライト」や「シェーディング」が挙げられます。ハイライトは、ベースメイクの最後にファンデーションより明るめの色でおでこやあご先など、高さを出したい部分に入れることで光を集めて凹凸を作り、立体感を出します。シェーディングは、ファンデーションより濃い目の色をフェイスラインに入れることで影を作り、すっきりとシャープな印象に見せられます。
寝ているときに起こる食いしばりは無意識で起きてしまうため、マウスピースを使うこともおすすめです。咬筋の緊張を和らげ、えら張りなどを抑えることができます。マウスピースは専門の医師に相談の上、自分に合ったものを使うよう心がけてください。
顔の形が崩れてしまう要因となる骨の萎縮や皮下脂肪の減少など、肌内部の変化はセルフケアで対処するのはなかなか難しいもの。改善させたいなら、美容医療を選択肢に入れるのもひとつの手です。
顔の形を理想に近づけるには、整形(メスを使う施術)が必要ではないかと考える人も多いかもしれませんが、メスを使わない美容医療でも対処できます。
顔の形をキープまたは崩れの改善に役立つ、代表的な治療法をご紹介しましょう。
※国内未承認治療を含みます
・ヒアルロン酸注入治療
たるみ改善においてポピュラーな施術です。骨の上に医療用のヒアルロン酸を注入することでボリュームを出すことができます。
・超音波の照射治療
具体的な施術としては、超音波を照射するHIFU(ハイフ)が挙げられます。熱エネルギーの刺激により皮膚の引き締めやコラーゲンやエラスチン産生の活性化を狙う施術で、たるみやリフトアップの効果が期待できます。
・糸による治療/スレッドリフト
時間が経つと吸収される特殊な糸を皮膚の下に通して、たるみを物理的に引き上げる治療法。挿入した糸の刺激で皮膚内の細胞が活性し、コラーゲンやエラスチンの生成が促進されるので、肌のハリや弾力アップにも役立ちます。
インターネットや雑誌などで、顔の形をキープまたは崩れ対策に役立つと謳うさまざまな対策が取り上げられていますが、一部注意が必要な対策もあります。
例えば、顔のマッサージや顔ヨガなどによる表情筋のストレッチ。表情筋のこわばりを緩める、リフトアップのために行うこと自体は問題ありませんが、セルフケアだとやり過ぎてしまう人が多い傾向です。力を強く入れて肌に摩擦が起きると、しわなどの肌トラブルを招くリスクがあるため、注意しましょう。クリームをたっぷり使ってやさしく行うことが大切です。
顔の形をキープまたは崩れを改善するためにできるセルフケアは限られています。また、複合的な原因が重なって起きるため、自分自身で状態を判断することも難しいものです。
間違ったアプローチを避けるためにも、顔の形が気になる方は専門の医師への相談が改善の近道。第一印象を決める鍵となる顔の形に自信が持てれば、自分の魅力をより一層引き出せるはずです。
そのためにも、自分が納得できるクリニックを選ぶことが重要といえます。ポイントは、医師本人がきちんとカウンセリングしていること。悩みや不安に寄り添い、話をじっくり聞いてさまざまな施術を提案してくれる医師であるかどうかをぜひ見極めてみてください。
参考文献
今泉明子:成功する顔 しない顔 人生を劇的に好転させる究極の美顔術.サンライズパブリッシング,2022
聖マリアンナ医科大学卒業後、同大学院 にてアトピー性皮膚炎に対する抗アレルギー薬の効果について研究し、博士号取得。その後、日本赤十字医療センター 皮膚科にて勤務。2003年、最先端の美容医療を学ぶため渡米。再生医療の研究で有名なニューヨーク ワイル・コーネル医科大学(皮膚科)にてDr.Granstein教授に師事し、米国大手化粧品メーカーとの共同研究に携わる。2007年、米国から帰国後、東京ミッドタウン皮膚科形成外科クリニックNoage(ノアージュ)の院長に就任。『ヒアルロン酸注射』『ボツリヌス注射』などの注入治療をはじめ、レーザー治療、育毛治療などさまざまな治療における幅広い対応力から、政財界・芸能界の多くの著名人からの信頼を集める。
医療法人青泉会 今泉スキンクリニック
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