顔を美しいと感じる条件に「黄金比」という比率が関わっていることをご存知ですか?顔の全体やパーツには理想的な美しさを表す比率があり、黄金比に近ければ近いほど美しく魅力的に感じるといわれます。(1) ここでは医師監修のもと、顔の黄金比を解説し、近づくための工夫・方法についてもご紹介します。
監修・取材協力:今泉 明子 先生(医療法人青泉会 今泉スキンクリニック 院長)
See our new privacy terms at https://privacy.abbvie/.
顔を美しいと感じる条件に「黄金比」という比率が関わっていることをご存知ですか?顔の全体やパーツには理想的な美しさを表す比率があり、黄金比に近ければ近いほど美しく魅力的に感じるといわれます。(1) ここでは医師監修のもと、顔の黄金比を解説し、近づくための工夫・方法についてもご紹介します。
監修・取材協力:今泉 明子 先生(医療法人青泉会 今泉スキンクリニック 院長)
黄金比とは、人が最も美しいと感じるバランスの比率のことであり、世界で共通する美しさの指標といわれています。黄金比のバランス配分比率は「1:1.618」であり、世界的な大企業の象徴的なロゴマークも黄金比で構成されているほどです。美容業界でも、理想的な美しさの基準の一つとして黄金比を採用しています。(1),(2)
黄金比を知ると、自分の主観的な判断ではなく、世界共通の美しいとされる基準で、客観的に美しさのバランスを判断できることがメリットといえます。バランスのよい顔がわかることで、好印象を与えるのはどのような顔かおのずと理解できるようになるでしょう。
黄金比は、顔全体のバランスやパーツにもあり、比率に近いほど、理想的な美しい顔とされます。(1),(3)
・顔全体のバランス(顔の縦と横の長さ)
・顔の各パーツの位置
・顔の各パーツの大きさ
また、黄金比に加え、ほかにも美人顔の条件があります。(1),(3)
・左右対称である
・額から頰にかけて丸みのある曲線がある
・整ったフェイスライン
・肌に色ムラがなく、質感が美しい肌(透明感のある美肌)
顔の黄金比は一定の比率であるため、左右のバランスが整っていることが望ましいとされています。(3) しかし、自然界では完全に左右対称のものは存在しません。そのため、人工的な左右対称の顔よりも、多少なりとも非対称であるほうが自然で魅力的だと感じられるでしょう。(1)
また、顔のこめかみから頬にかけて「オージーカーブ」とよばれるS字のなめらかな曲線があり、若さと美しさの象徴といわれています。(3) そのため、オージーカーブの有無も美しさを判断するポイントとなります。
さらに、せっかくバランスが整っていても、くすみやシミ、しわやたるみなどが生じていては、黄金比が見せる美しさが損なわれてしまうので、注意しましょう。
まずは自分の顔のバランスを知ることから始めましょう。今泉 先生に自分で黄金比を知るための簡単な方法を教えていただきました。
スマートフォンで誰かに自分の顔を撮影してもらい、写真加工アプリなどを使ってグリッド線を引くことで簡単に黄金比と照らし合わすことができます。横幅は「眉間の幅」を基準にするため、撮影した写真の眉間の幅を拡大して、黄金比と比較すると簡単にセルフチェックすることができます。
黄金比を知り、自身が求める理想の顔や、魅力を引き出すためのヒントにしてください。
以降は黄金比のポイントについて詳しく解説します。
顔全体の美しいバランスは、縦を3等分、横を5等分し、それぞれの比率が1になっていることが理想的です。(3)
顔の横幅は眉間の横幅を基準に5分割になることがベストバランスです。(3)
顔の縦幅は髪の生え際からあご先までの長さです。(2) 理想は「おでこの生え際から眉まで」「眉から鼻の下」「鼻の下からあご先」の長さがすべて「1:1:1」と同じであることです。(3)
パーツの位置も、顔が美しいと感じるバランスがあります。今回は目元と唇についてご紹介します。
多くの人が美しいと感じる目元の比率は、左右の目それぞれの幅と、眉間の距離が「1:1:1」です。(4)
唇の場合、「鼻の下から唇の上(人中)」と「唇の上からあご先」の比率が「1:3」であるのが黄金比です。人中が短いほうが、端正に整ったキレイな唇に見えます。(5)
各パーツの大きさにも美しいと感じる比率があります。こちらも同じく目元と唇をご紹介しましょう。
まつ毛の生えぎわを基準にして「縦:横=1:3」が理想の大きさのバランスです。(4) 大きさのバランスに加え、丸く大きな潤いのある目が美しいと感じるポイントになります。
しかし、目の大きさそのものは変えることができないので、アイラインで目の横幅の比率を調整することで印象を変えることができます。
美しい唇のバランスとは、厳密にいうと上1:下1.618ですが、ここ数年ではこの黄金比を大きく逸脱しないバランスも人気になっています。(5)
具体的には、上1:下1、または上1:下2といった比率です。(6),(7) リップメイクをする際は黄金比を基準に、理想のバランスを検討してみるとよいでしょう。
また形の美しさがより引き立つよう、血色がよくツヤや潤いがある唇をキープすることも大切です。
これまで黄金比について詳しく説明しましたが、実は美人顔の条件には「白銀比」という比率も当てはまります。(1) 黄金比と何が異なるのでしょうか。
黄金比は世界で共通する美しさの比率ですが、実は時代や地域によって、美しいとされるベストな比率が異なる場合もあります。これに当てはまるのが「白銀比」です。(1)
白銀比は、日本人はじめアジア人が好む美しさの比率であり、黄金比が「1:1.618」であるのに対して、白銀比は「1:1.4」となっています。(1)
実際、日本では五重塔や東京のランドマークなどの比率が白銀比になっており、日本人は昔から白銀比を好む傾向があるといえます。(1)
黄金比は、欧米人のようなハッキリとした美人の印象に、対して白銀比はかわいらしい印象を与えます。(1)
芸能人の顔立ちを思い浮かべてみるとわかりやすいかもしれません。
大人っぽい、カッコいい雰囲気を目指すなら黄金比がおすすめです。かわいらしさを求めるのなら、白銀比を意識してみましょう。
自分の顔を黄金比や白銀比に近づけるには、整形(メスを使う施術)が必要ではないかと思われた人がいるかもしれませんが、そんなことはありません。
目の大きさや鼻の高さなどを変えなくても、メイクやメスを使わない(切らない)美容医療で見た目の比率を整え、印象を変えることが可能です。
ここでは、メイクの具体的なポイントや切らない美容医療の代表的な施術をご紹介しましょう。
※国内承認薬または機器が存在しない治療を含む可能性がありますが、それらを推奨するものではありません
たとえば目元。アイラインを引いて、目の横幅を長く見せることで、バランスの比率を整えることができます。また黒目の上を少し太めにアイラインを入れると、瞳を大きく見せることもできます。
口元はリップラインをしっかり描いて、元の唇よりも大きく見せたり、バランスの比率を整えたりすることもできます。
また、あごは色が濃いめのブラウンチークなどを使ってシェーディングし、顔の輪郭を描くとあごの形がつくりやすくなります。あごが短い人の場合、下唇の下に縦にハイライトを入れることで、あごを長めに見せることができます。
深いしわやたるみの改善、フェイスラインやあごの形成、唇のボリュームアップといった目的で選択される施術がヒアルロン酸注射です。(3),(6)
加齢によって顔はへこみやコケが生じやすく、これらを補い、ボリュームアップするためにも用いられます。(3) 黄金比や白銀比に整えるために役立つ施術といえるでしょう。
アートメイクは「洗っても落ちないメイク」として近年話題となっており、皮膚の表皮に染料を入れて色素を定着させる施術法です。(9)
汗や入浴などでメイクが崩れることがほとんどないので、朝のメイクやメイク直しの時間を短縮できます。(9) 眉や目元、唇などの見た目のバランスを整え、維持できることもメリットです。(8)
黄金比や白銀比を知り、近づく工夫をすることで、さらに自分に自信を持つことができるはずです。
今回ご紹介したセルフチェックはヒント・目安なので、より自分の魅力を引き出したいなら医師に診察・アドバイスしてもらうことをおすすめします。
自分では気づかなかった魅力を引き出すきっかけになるでしょう。
そのために重要なのが、クリニック選び。自分が納得できるまで話・相談ができる医師を見つけてください。
信頼できる医師を見つけるポイントは、「患者の悩みをどれだけ引き出してくれるか」です。
悩みや心配、どうなりたいか、など患者の気持ちに寄り添ったうえで適切な治療法や選択肢を提案してくれるかカウンセリングの際、確認してみましょう。
参考文献
(1)今泉明子:成功する顔 しない顔 人生を劇的に好転させる究極の美顔術.サンライズパブリッシング,2022
(2)小川 浩平:人間工学.2011.47(3):90-95
(3)古山 登隆:解剖から学ぶヒアルロン酸注入療法:メディカルレビュー社.2020
(4)大慈弥 裕之,古山 登隆 他:目もとの上手なエイジング:全日本病院出版会.2021
(5)大慈弥裕之:美容皮膚医学 BEAUTY.2021.4(11);21
(6)加藤聖子:美容皮膚医学 BEAUTY.2021.4(11);50
(7)古山登隆:美容皮膚医学 BEAUTY.2021.4(11);50
(8)當山拓也:美容皮膚医学 BEAUTY.2021.4(11);72
(9)安田 利顕,漆畑 修:美容のヒフ科学 改訂10版:南山堂.2021 p195
聖マリアンナ医科大学卒業後、同大学院 にてアトピー性皮膚炎に対する抗アレルギー薬の効果について研究し、博士号取得。その後、日本赤十字医療センター 皮膚科にて勤務。2003年、最先端の美容医療を学ぶため渡米。再生医療の研究で有名なニューヨーク ワイル・コーネル医科大学(皮膚科)にてDr.Granstein教授に師事し、米国大手化粧品メーカーとの共同研究に携わる。2007年、米国から帰国後、東京ミッドタウン皮膚科形成外科クリニックNoage(ノアージュ)の院長に就任。『ヒアルロン酸注射』『ボツリヌス注射』などの注入治療をはじめ、レーザー治療、育毛治療などさまざまな治療における幅広い対応力から、政財界・芸能界の多くの著名人からの信頼を集める。
医療法人青泉会 今泉スキンクリニック
住所:東京都港区六本木7-18-8 第III大栄ビル6F