「美容医療に興味があるけど、はじめどきがわからない」と考える方も多いのではないでしょうか?

そこで、美容医療を検討するとよいタイミング例や、初めてでも挑戦しやすい治療について、タケダスポーツ・ビューティークリニック 院長の武田りわ 先生に教えていただきました。

監修・取材協力:武田 りわ 先生(タケダスポーツ・ビューティークリニック 院長)

セルフケアに物足りなさを感じたら、美容医療のはじめどき?

まずは、「こんなことがあったら、美容医療のはじめどき」という例を教えていただきました。自分に当てはまるものがあるかチェックしてみましょう。

1.メイクに時間と手間がかかるようになったとき

メイクに時間がかかる女性

肌に気になるところが増えると、メイクの際に「シミをコンシーラーで隠す」「毛穴を隠すために下地を重ねる」「ハイライトやシェーディングをたくさん入れる」など、手間もどんどん増えるものです。

そのため、以前より毎日のメイクに時間や手間がかかるようになったと感じたら、美容医療を検討してみるとよいでしょう。美容医療で肌悩みを取り除くことができれば、メイクがラクになるでしょう。

2.化粧品にお金がかかるようになったとき

高級な化粧品を使う女性

メイクと同様、化粧品にかけるお金が高くなってきたと感じたときも、美容医療を検討するタイミングの一つです。

シミしわ、たるみ、肌のハリなどが気になると、高い化粧品を買ったり、使う化粧品の数を増やしたりする方も多いかと思います。

しかし、化粧品でケアできるのは肌表面まで。

見た目の老化は肌表面だけでなく、肌の奥にも原因があります。

そのため、肌の奥にアプローチできる美容医療を取り入れると効率的に対処できるでしょう。

3.たるみやしわなどのエイジングサインが少しでも気になったとき

顔のエイジングサインをきっかけに美容クリニックを訪れる人は多いです。美容医療はエイジングサインを改善するためのアプローチができますが、特筆すべきは「予防」にも力を発揮するということです。

例えばたるみの場合、症状が進んでいる(誰が見てもたるんでいるとわかる)状態だと、治療をがんばっても、見た目の改善には限界が生まれます。しかし症状が軽度なら、若々しい顔を維持しやすくなります。

少しでも変化を感じたら、予防も兼ねて治療を始めていただきたいです。

4.ニキビが気になるとき

幅広い年齢で悩みとなるニキビ。症状はもちろんですが、ニキビ跡を残さず、キレイな肌を目指すなら、少しでも早く美容医療を取り入れた治療を開始することをおすすめします。

理由は完成してしまったニキビ跡を完全にキレイな状態に治療するのは難易度が高いためです。

5.イベントを控えているとき

イベント前に治療を考える女性

ご家族やご自身のセレモニー、習い事の発表会などをきっかけに、美容クリニックへいらっしゃいます。美容医療を取り入れ、自分が望む姿に近づけられると、より自信をもってイベントに臨めるでしょう。

美容医療は継続すると、治療効果を実感しやすく、よい状態を維持しやすいので、イベント後も無理のないペースで続けていただきたいです。

少しでも気になることがあったら、美容医療をはじめてみては?

鏡に映った自分の顔を見て悩んでいる女性

髪やネイルと同じように、肌も自己流のスキンケア以外にプロによるケア、美容医療を取り入れてみてはいかがでしょうか?

美容医療の中でも、特に初めての方が取り入れやすい治療例を武田 先生に教えていただきました。
※国内未承認治療を含みますが、それらを推奨するものではありません

注入治療(ヒアルロン酸注射、ボツリヌス注射など)

注入治療を考えている女性と説明する医師

注入治療は、肌やその下の組織に特定の物質を注射で注入することで、見た目のバランスを整えたり、肌悩みにアプローチできたりします。手術に比べて、施術時間が短く、体への負担も少ないことがメリットです。

代表的な施術をご紹介しましょう。

ヒアルロン酸注射

私たちの体内に広く存在する物質であるヒアルロン酸を体組織に注入する施術です。しわたるみ、加齢による顔のボリューム減少の改善、フェイスラインやあごの形成などにアプローチすることができます。(1),(2)

ボツリヌス注射

筋肉の緊張をほぐす作用があるボツリヌストキシンを注入する施術です。眉間目尻の表情じわの改善が期待できます。(3),(4)

照射治療(レーザー、HIFUなど)

照射治療を受ける女性

機器を使用して肌にレーザーや特殊な光を当てることで、たるみやシミ、毛穴の開きなどの肌悩みにアプローチします。(5),(6)

外用治療(ケミカルピーリングなど)

肌に薬剤を塗布し、肌悩みにアプローチします。ケミカルピーリングでは、肌の表面に残っている古い角質を酸の力で取り除くことで、シミやニキビ、毛穴の開きなどの改善が期待できます。(6)

美容クリニック選びに悩んだときのヒント

美容クリニックのHPなどに掲載されている「症例写真」に注目してみましょう。治療前後の写真を見て、「やりすぎに感じる」「治療後の良さがわからない」などと感じる場合は、医師と美的センスが合わない可能性があるので控えた方がベターです。ご自身が良いと感じる症例が多いかをチェックしてみてください。

その後、カウンセリングで医師と対話し、話しやすさや雰囲気など、自分との相性が合うか確認してから治療を受けることをおすすめします。

参考文献
(1)古山 登隆:解剖から学ぶヒアルロン酸注入療法:メディカルレビュー社.2020
(2)一瀬 晃洋:美容皮膚医学 BEAUTY.2020.3(1):22-27
(3)古山 登隆,井上 香:美容皮膚医学 BEAUTY.2020.3(6):45-54
(4)古山 登隆,海野由利子,砂川恵子,青木和香恵:目もとの上手なエイジング―眼瞼下垂から非手術的美容医療,エイジング世代のメイクアップまで―.全日本病院出版会,2021.
(5)前多 一彦:美容皮膚医学BEAUTY.2021.4(6):
(6)安田 利顕・漆畑修:美容のヒフ科学改訂10版.南山堂,2021

監修・取材協力

タケダスポーツ・ビューティークリニック 院長 武田 りわ 先生

タケダスポーツ・ビューティークリニック 院長 武田 りわ 先生

日本皮膚科学会皮膚科専門医。

「美肌は人を幸せにする」を理念に、西洋医学を基礎とする美容医療に栄養医学を取り入れ、体の外側と内側からのケアを提案している。肌の老化を治すだけではなく、老けにくい健康な肌づくりが得意。日本皮膚科学会・日本臨床皮膚科医会・日本美容皮膚科学会・日本抗加齢医学会に所属。

タケダスポーツ・ビューティークリニック

住所:福岡県福岡市城南区梅林2丁目27-149

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