「おでこのしわが、最近急に増えた」と悩んでいる人もいるでしょう。
しかし、おでこのしわを消す方法とインターネット等で検索すると、さまざまな情報が出てくるため、どの対策をとればいいのかわからないという方も多いでしょう。
本記事では、おでこのしわの原因や改善方法を、ヤナガワクリニックのやながわ 厚子 先生に伺いました。
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「おでこのしわが、最近急に増えた」と悩んでいる人もいるでしょう。
しかし、おでこのしわを消す方法とインターネット等で検索すると、さまざまな情報が出てくるため、どの対策をとればいいのかわからないという方も多いでしょう。
本記事では、おでこのしわの原因や改善方法を、ヤナガワクリニックのやながわ 厚子 先生に伺いました。
おでこのしわを改善するためのポイント
監修・取材協力:やながわ 厚子 先生(ヤナガワクリニック 院長)
おでこのしわは、いくつかの種類に分けることができます。どんなしわがあるのか、種類と原因を確認してみましょう。
おでこのしわのなかでも、代表的な種類として挙げられるのが表情じわです。
笑ったり、怒ったり、驚いたりして顔の表情が変化すると、表情をつくる筋肉(表情筋)が収縮して、しわができます。
表情じわは本来であれば一時的なものですが、繰り返し筋肉を動かすと、加齢とともに肌の弾力が低下することと相まって、次第に慢性的なしわとして刻まれてしまうのです。
また、おでこのしわができやすい人のなかには、上まぶたが下がってきてしまう眼瞼下垂(がんけんかすい)という病態の人もいます。
眼瞼下垂の場合、おでこの筋肉を使って目を開くため、おでこの表情じわが刻まれやすいと言えるでしょう。
眼瞼下垂は生まれつきの場合もありますが、以下のような生活習慣を長期間続けている場合は、若い人でも眼瞼下垂になりやすいとされています。
おでこのしわには、乾燥小じわもあります。
乾燥小じわは、「ちりめんじわ」とも言われ、肌表面の水分が失われて乾燥し、肌のキメが乱れることによって生じます。
おでこは顔のなかでも皮脂量が比較的多い部位ですが、40代頃からは皮脂の分泌量が減少するため、若い頃よりも乾燥しやすくなっていると言えるでしょう。
紫外線は間接的に乾燥を招くため、さらにしわができやすくなる場合もあります。また、おでこは日焼けしやすい場所なので、紫外線による影響は大きいので、注意が必要です。
おでこのしわは、大じわ(深いしわ)があります。
大じわの原因は、最初は肌の表面だけにできた細かく小さなしわが、肌の弾力が失われることによって、深く刻まれてしまうためだと言われています。
肌の弾力が失われてしまうのは、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などの肌の弾力を保つ働きがある成分が加齢による影響や、長年紫外線を浴びることで起こる光老化の影響があります。
また、女性の場合は閉経が近づき、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量が減少することも肌の弾力低下につながるでしょう。
おでこのしわができやすい人の特徴や、傾向があるのか、やながわ先生に伺いました。
子供の頃からおでこのしわが気になる場合、眼瞼下垂などで、もともとまぶたが開きにくい可能性があります。
まぶたが開きにくいと、おでこの筋肉を使ってまぶたを持ち上げようとするため、おでこの表情じわにつながっているかもしれません。
20代など若いうちからおでこのしわが目立っているなら、日常生活でまぶたや額の筋肉を使いすぎている可能性があります。
例えば、アイプチを繰り返すことで眼瞼下垂になっていたり、スマホを長時間見ることで、目の周りの筋肉を使いすぎていたりするケースが考えられます。
40代以降は20代に比べて、おでこのしわに悩む割合が増える傾向です。ヒアルロン酸やエラスチンなどの肌の弾力を保つ成分が、加齢によって減少するため、しわが深く刻まれてしまいます。
ちなみに、性別による差は特にないとされています。男性は女性よりも皮脂量が多く、乾燥しにくいイメージがありますが、年齢を重ねれば男女ともに肌の乾燥が進み、しわ悩みを抱える方は増えていきます。
おでこのしわを改善する方法として、メディアなどではさまざまな対策が紹介されます。
化粧品による保湿やマッサージ、筋トレなどは、一度は聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
どの対策がおでこのしわ改善、または予防や悪化防止に役立つのか、やながわ先生に伺ったところ、一部対策に誤解があるという事実も明らかになりました。
おでこの乾燥小じわ改善や、表情じわ・大じわの悪化を予防するために、化粧水や乳液、クリームなどで保湿をすることは大切です。
最近では、しわに特化した化粧品も登場しているので、日々ケアを続けていきましょう。
ただし、スキンケアの際に肌をたたいたり、強い力で塗り込んだりすると、摩擦などの刺激によって肌がダメージを受ける可能性があるため、優しく丁寧なスキンケアを心がけてください。
おでこなどのしわ対策として、デパートやドラッグストアなどでさまざまな化粧品が販売されていますが、高ければ高いほど良いというわけではないでしょう。
たしかに高価な化粧品には、しわ改善に期待できる成分が配合されたアイテムが多くあります。
しかし最近では、ドラッグストアなどで販売されているリーズナブルな化粧品でも、しわ改善効果が見込めるアイテムが登場しているので、無理に高い化粧品を購入する必要はありません。
また、化粧品を肌に叩き込んだり、強く塗り込んだりするような誤った使い方をすると、摩擦による肌ダメージにつながる可能性もあるため、注意しましょう。
おでこのしわを予防・悪化を防ぐために紫外線対策は重要です。
地球に届く紫外線(UV)には、「UVA」「UVB」「UVC」と種類があり、なかでもUVAは、肌の真皮層にまで到達し、弾力を維持するエラスチンを破壊するため、紫外線はしわの要因となり得ます。
実は、日焼け止めの量が少なかったり、ムラになっていたり、きちんと塗れていない人が多い傾向です。改めて日焼け止めの使い方を見直してみましょう。
なお、紫外線対策ができる下地やファンデーションだけでは、対策が不十分なこともあるため、定期的にスプレータイプの日焼け止めなどを使うなど、こまめに継続的に対策を心がけてください。
おでこや頭皮のマッサージで、おでこのしわが消えるという情報は残念ながら誤解です。マッサージのやりすぎや、やり方によっては別の肌トラブルを招くことがあるので避けましょう。
例えば、2~3分程度おでこを軽くほぐす程度であれば、硬くなった表情筋がほぐれ、目を開くのが楽になり、おでこの緊張が改善されることはあります。
しかし、マッサージを長時間行ったり、強い力でグリグリと触ったりするのは、摩擦による肌ダメージを引き起こす可能性があるため、軽くほぐす程度にとどめるのが無難です。
おでこのしわを消す方法として、目の周りのツボ押しが効くという情報は誤解です。
ツボ押しをすることで、おでこの筋肉の緊張がほぐれ、リラクゼーション効果を得られますが、残念ながらしわの改善や予防には関係がないとされています。
最近では、ツボ押しポインターなどのペン状のツボ押しグッズが登場していますが、強い力で長時間皮膚を摩擦することによる色素沈着が起こる可能性もあります。マッサージ同様、やりすぎには注意しましょう。
おでこのしわを改善するために、ギュッと目をつぶるなどの目の周りの筋力トレーニングが効くという情報がありますが、残念ながら誤解です。
表情じわは表情をつくる筋肉(表情筋)を動かすことによって生じるものです。やりすぎると余計にしわを悪化させる可能性があります。
無理にトレーニングをせず、笑顔などの自然な表情だけで十分でしょう。
おでこのしわを予防するために、うつぶせ寝や横向き寝をしないことは一定の効果があると言えるでしょう。
うつぶせ寝などの呼吸が苦しくなりそうな姿勢で寝ると、顔をしかめてしまうため、眉間やおでこにしわができやすくなってしまいます。
しかし、寝ている時の姿勢までコントロールするのは難しいものです。
姿勢を意識するよりも、寝具や寝室などに目を向け、リラックスしながら睡眠できる環境を整えるほうが良いでしょう。
おでこのしわの予防や悪化防止は、セルフケアである程度取り組めますが、できてしまったしわを改善するのは難しいものです。
早期に改善したい、ハッキリとした効果が欲しいという場合は、美容医療を選択肢に入れてみるのもよいでしょう。
おでこのしわ改善に有効とされる美容医療には、以下のようなものがあります。
※国内未承認治療を含みますが、それらを推奨するものではありません
今回は上記のなかでも、おでこのしわ治療に選択されやすいヒアルロン酸などの注入治療と、レーザーによる照射治療について詳しく解説します。
おでこなどのしわ改善に役立つ治療として挙げられるのが、注入治療です。
注入治療のなかのヒアルロン酸注入治療は、肌の土台となる細胞の間に存在して水分を蓄え、肌の弾力性やうるおいを保つ役割を果たすヒアルロン酸を、肌表面やその下の組織、筋肉などに注入することで、さまざまな種類のしわ改善効果が期待できます。
施術から回復までにかかる期間(ダウンタイム)が比較的短く、施術を受けたその日から効果を実感しやすいのが特長です。
近年ではしわへのアプローチだけでなく、肌質改善も期待できるヒアルロン酸製材が登場し、肌のハリ・弾力感の向上や、しわが気になる部分以外の肌もなめらかに整えたりする効果を得ることもできます。
おでこのしわにレーザーなどの照射治療は有効な治療ですが、望む効果を得るまで何回か治療を重ねる必要があります。
注射が苦手な方など、ヒアルロン酸など少ない回数で効果を得やすい注入治療と比較してもメリットを感じる人は、レーザーを選ぶこともあります。
1999年3月に愛知医科大学医学部を卒業し、同年5月から関西医科大学病院にて研修、および関連病院で勤務。
2003年5月から美容外科クリニックにて多くの美容外科手術、美容皮膚科治療を担当する。2007年7月に大阪堺筋本町に美容外科・美容皮膚科・形成外科「ヤナガワクリニック」を開業。10年以上の診療経験と確かな知識で日々治療にあたっている。
ヤナガワクリニック
住所:〒542-0081 大阪府大阪市中央区南船場3丁目5-28 富士ビル南船場6F/3F