「顔のバランスを整えたい」「美しいフェイスラインを作りたい」……そう思ったとき、ポイントになるのが実は「あご」です。輪郭や顔の美しさには、あごの形が大きく関わっています。そこで、あごを整え、美しい顔に近づく方法を医師に教えていただきました。

監修・取材協力:重本 譲 先生(ジョウクリニック 総院長)

あごを結ぶラインを整えるとフェイスラインが美しくなる理由

あごは、美しいフェイスラインを作り出す大切なポイントといわれています。あごがはっきりシャープに整っていると、正面から見た顔も横顔も美しく見えるそうです。

なぜ、あごが美しいフェイスライン作りにおいて重要な役割を果たすのか、重本 先生に伺いました。

1.頬とのバランスがとれ、輪郭が美しく整う

オージーカーブとは、S字の滑らかな曲線のこと

美しい輪郭の条件の一つ「オージーカーブ」を知っていますか?

オージーカーブとは、もともとは建築やデザインの世界で理想的とされている「S字のなめらかな曲線」のことでしたが、美容の分野では、顔のこめかみから頬にかけて存在する曲線のことを指すようになりました。(2)この曲線があると、美しく若々しい印象になります。(1),(2)

頬のオージーカーブに目が行きがちですが、ポイントになるのが、カーブの先端にあたるあごです。頬にカーブがあっても、あごが小さいと、アンバランスな印象になってしまいます。あごのラインがはっきりしていると、美しく感じるのです。

逆にあごがはっきりしていても、頬のカーブがないと顔が長く見えてしまいます。顔全体のバランスから自分にとっての理想のあごを検討する必要があります。

2.首とあごの境界線がはっきりする

首とあごの境界線による違い

首からあご先の距離が短いと、シャープな印象が失われ、首とあごの境界線が曖昧になって顔が大きく見えます。

逆に首とあごの境目がはっきりしていると、輪郭(フェイスライン)が美しく、また小顔に見せることができます。

3.Eラインが整い、横顔が美しくなる

鼻先と唇と顎先をつないだEラインが整っていると横顔のバランスが良いとされている

美しい横顔を語る上で欠かせないポイントが鼻先と唇とあご先をつないだ「Eライン」です。(1),(3)

このEラインが一直線、もしくは、唇が少し内側に入るバランスであることが、美しい横顔の条件であるとされています。(1),(3)

自分の顔を見るときは、表情を作った正面のキメ顔しか見ない方が多いですが、他人は横や斜めから顔を見ることのほうが多いため、横顔の印象は重要です。

4.口元が美しくなる

年齢を重ねると、骨が小さくなり、あごの位置が後退します。(1)その影響で、マリオネットラインとよばれる口角からあごに向かって下へ伸びるラインが現れたり、たるんだりして、フェイスラインが崩れてしまいます。(1)

あごをシャープにすると、フェイスラインが整い、口元にも美しい印象を与えることができます。

あごを整えたいなら、美容医療を味方にするのが手!

美しくシャープなあごにするのは、セルフケアだと難しいもの。あごを整えたいなら、美容医療を取り入れてみてはいかがでしょうか?

代表的な治療法は以下の通りです。(1),(4)~(6)
※国内未承認治療を含みますが、それらを推奨するものではありません

ヒアルロン酸注入治療

・外科的手術(脂肪注入、あご骨切り、シリコンプロテーゼの挿入など)

それぞれの治療について、重本 先生に解説いただきました。

ヒアルロン酸注入治療

ヒアルロン酸注入治療とは

ヒアルロン酸注入治療は、加齢などで縮んだ骨やボリュームロスした皮下脂肪を補うことが可能です。(1),(6)

たるみやあごが小さいことで生じる二重あごにアプローチすることができます。

メスを用いる手術に比べてダウンタイムがほとんどなく、手軽に治療が受けやすい点が魅力です。(1)

外科的手術

外科的手術イメージ

メスなどを用いる手術は、見た目で大きな変化が期待できます。

具体例として、顔から吸引した脂肪をあごに注入する方法や、あごの骨切り、シリコンプロテーゼの挿入などが挙げられます。(4),(5)

参考文献
(1) 古山 登隆:解剖から学ぶヒアルロン酸注入療法:メディカルレビュー社.2020
(2) 今泉明子:成功する顔しない顔人生を劇的に好転させる究極の美顔術:サンライズパブリッシング.2022.
(3) 古山 登隆:美容皮膚医学BEAUTY.2021.4(11):6-18
(4) 倉片 優:美容皮膚医学BEAUTY.2023.6(3):12-20
(5) 市田 正成:美容皮膚医学BEAUTY.2020.3(1):86-92
(6) 塚原 孝浩:美容皮膚医学BEAUTY.2023.6(3):90-97

監修・取材協力

ジョウクリニック 総院長 重本 譲 先生

ジョウクリニック 総院長 重本 譲 先生

徳島大学医学部卒業。大手美容外科専門クリニックの院長を歴任し、2003年 JoeClinic(ジョウクリニック)を開設。現在は全国に5院を構える(2024年7月時点)。美容医療一筋30年。正しい美容医療普及の為、学会活動も積極的に行う。日本美容外科学会、日本美容外科医師会、アジア国際美容外科学会所属、MiaFemtech™認定医。鼻整形、豊胸、脂肪吸引、骨削りを専門に行うなかで、ヒアルロン酸やボツリヌストキシン製剤の注入も組み合わせた総合的な治療を得意とする。

ジョウクリニック 大阪院

住所:大阪府大阪市北区曾根崎新地 1-4-20 桜橋 IM ビル 4F

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